生保労連(全国生命保険労働組合連合会)は生命保険会社の営業部門・事務部門に働く労働者25万人(19組合)を組織する労働組合です。

中央執行委員長挨拶

生保労連結成50年を迎えて

中央執行委員長
松岡 衛

生保労連は2019年10月17日に結成50年を迎えました。かつて営業職員と内勤職員の職種別横断組織(全外連と全生保)がありましたが、「生保産業やそこで働く仲間の課題解決に向けては、営業職員と内勤職員の力を結集させることが不可欠である」との先人たちの熱い想いから、生保産業唯一の産業別労働組合として生保労連が結成されました。

以来、生保労連は、目まぐるしい環境変化の中にあっても、「生保産業で働く仲間のしあわせの実現」に向けて一貫して取り組むとともに、数々の難局も加盟組合の英知を結集して乗り越えて参りました。今日の生保労連があるのも、こうした先人たちの労苦の積み重ねがあったからに他ならず、また、生保労連に関係するすべてのみなさまに育てていただいたものと、心より感謝申し上げます。

~生保産業の役割発揮の原動力は「人」の力~

生保労連は、直近2年間にわたる特別委員会において、向こう10年間を見据え、どのような考え方の下、何をめざし、どのような取組みを行っていくのかを議論し、「チャレンジビジョン2030」を取りまとめました。そこでは、10年後の「めざす姿」の一つとして「組合員や社会に大きく貢献している組織」を掲げ、その実現に向けて「組合員や社会から共感・信頼を得られる運動」を追求していくことといたしました。結成50年という大きな節目に立つ私たちは、次なる一歩を、この「チャレンジビジョン2030」とともに踏み出して参ります。

その際、生保労連が2017春闘から掲げている「人への投資」の考え方も、生保労連運動を進めていくうえでの大きな拠り所になると考えています。会社も労働組合も「人ありき」です。生保産業はお客さま一人ひとりに寄り添うことが大切な産業であるため、その役割発揮に向けた原動力となるのは「人」であり、厳しい環境を乗り越えられるのも「人」の力といえるからです。また、2017年に生命保険協会との間で採択した「働き方改革に向けた生保産業労使共同宣言」に象徴される「働き方改革」に対する考え方も拠り所の一つです。「働き方改革」は従業員一人ひとりが安心と働きがいをもって仕事に取組み、生保産業が持続的・安定的に発展していくうえで不可欠であり、こうした認識を生保産業の労使で共有できたことは、画期的な意味を持つものと考えます。

~組合員のみなさんの想いを胸に~

生保産業には、お客さまへの感謝の気持ちをもって日々その対応に邁進する営業職員と、さまざまな分野でそれを支え活躍する内勤職員が働いています。私たち生保労連は今後も、こうした額に汗して働く組合員のみなさんのご理解・ご協力を得ながら、みなさんの気持ちや想いを胸に、あらゆる取組みを進めて参りたいと思います。また、生保労連の結成宣言が「前途に横たわるあらゆる困難を克服し、生保労働者の幸福追求のため、全力を傾注することを誓う」という言葉で締めくくられているように、これからも運動の原点や先人たちの想いを忘れず、新たな時代の諸課題に果敢にチャレンジして参りたいと思います。