生保労連(全国生命保険労働組合連合会)は生命保険会社の営業部門・事務部門に働く労働者25万人(19組合)を組織する労働組合です。

トップページ私たちの活動と考え方 産業政策課題に関する取組み生保関連税制の充実をめざす取組み

産業政策課題に関する取組み

生保関連税制の充実をめざす取組み

21世紀の超少子高齢社会を「安心と活力のある社会」とするためには、公私ミックスによる生活保障システムの確立が不可欠です。とりわけ、急速な少子高齢化等を背景に、社会保障制度をめぐる議論が厳しさを増す中で、国民一人ひとりの将来に向けた「自助努力」の果たす役割が今後ますます重要となります。

 

令和7年度税制改正要望

令和7年度税制改正については、前年度税制改正における議論やここ数年来の社会保障制度改正の動向、社会環境の変化等を踏まえ、「自助努力」に対する支援として幅広く認知されている「生命保険料控除制度の拡充」等を要望するとともに、その実現に向け取組みを行っています。

※詳細は、下記の生保労連の「令和7年度税制改正に関する要望」を参照

 

生保労連の「令和7年度税制改正に関する要望」(抜粋)

《重点要望項目》

【生命保険料控除制度の拡充】

◎国民一人ひとりの将来に向けた自助努力を支援・促進するため、生命保険料控除制度について現行制度を拡充すること

− 令和6年度税制改正大綱に記載された内容で税制改正を決定すること

(所得税法第76条)

《要望項目》

  • 1.介護医療保険料控除および個人年金保険料控除の拡充
    • 所得税法上の介護医療・個人年金の各保険料控除の最高限度額を引き上げること
  • 2.死亡保険金の相続税非課税限度額の引き上げ
    • 遺族の生活資金を確保するため、死亡保険金の相続税非課税限度額について、現行限度額に「配偶者分500万円+未成年の被扶養法定相続人数×500万円」を加算すること
  • 3.企業年金制度等の積立金に係る特別法人税の撤廃
    • 公的年金制度を補完する企業年金制度(確定給付企業年金制度、厚生年金基金制度)および確定拠出年金制度等の積立金に係る特別法人税を撤廃すること
  • 4.非課税財形の加入年齢の拡大と非課税限度額の引き上げ
    • 財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄について、70歳までの就業の確保が努力義務となったこと等に対応し、契約時の加入年齢を拡大すること、また非課税限度額を引き上げること
  • 5.企業型確定拠出年金制度の退職時脱退一時金支給要件の緩和
    • 企業型確定拠出年金制度における退職時の脱退一時金について、支給要件を緩和すること
  • 6.確定給付企業年金に関する現行制度の存置
    • 確定給付企業年金制度について、現行のとおり拠出限度額を設定しないとともに、中途引出しを認めること

生保関連税制に関する モニターアンケート調査

生保関連税制に対する国民の意識を把握するため、上記要望に関するモニターアンケートを2024年5月に実施しました。調査結果をみると、国民の多くが自助努力支援として生命保険料控除額の拡大等を望んでいることがうかがえます。

 



令和6年度税制改正の決着内容

令和6年度税制改正は、2023年12月7日に立憲民主党「2024(令和6年)度税制改正についての提言」が公表され、さらに2023年12月14日に公表された与党「令和6年度税制改正大綱」により実質的な決着がはかられました。

生保関連税制は以下の通りに取り扱われることとなりました。

要望内容

与党「令和6年度税制改正大綱」の
主なポイント

重点要望項目

生命保険料控除制度の拡充

子育て支援税制として、令和7年度税制改正において以下の方向性で検討し、結論を得る

①所得税において、一般生命保険料控除の適用限度額について、23歳未満の扶養親族を有する場合には現行の4万円から2万円上乗せする

②所得税において、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除及び個人年金保険料控除の合計適用限度額については12万円から変更しない

③一時払生命保険については生命保険料控除の対象外とする

要望項目

死亡保険金の相続税非課税限度額の引き上げ

記載なし(現行制度を存置)

企業年金制度等の積立金に係る特別法人税の撤廃

財形非課税限度額の引き上げと加入年齢の拡大

企業型確定拠出年金制度の退職時脱退一時金支給要件の緩和

確定給付企業年金の拠出限度額に関する現行制度の存置

生保労連では、与党「令和6年度税制改正大綱」で示された方向性を踏まえつつ、生保関連税制の充実に向けて引き続き取り組んでいきます。

12/7 立憲民主党「2024(令和6年)度税制改正についての提言」、12/14 与党「令和6年度税制改正大綱および 12/28 国民民主党「令和6年度税制改革と財源についての考え方」の内容は下記の通りになります。

12/7 【立憲民主党「2024(令和6年)度税制改正についての提言」(抜粋)】

◎現役世代の社会保障への不安解消、高齢者の生活の安定に寄与するため、生命保険・介護保険・個人年金の各保険料控除の最高限度額を引き上げるとともに、保険料控除の合計適用限度額を引き上げること。また、遺族の生活困窮の防止や子どもの教育機会の確保に向けた保障額の充実のため、扶養している子どもがいる場合は、生命保険料控除の最高限度額並びに合計適用限度額を更に引き上げること。

◎確定給付企業年金、確定拠出年金をはじめとする企業年金等の積立金に係る特別法人税については、公的年金制度を補完する企業年金制度の健全な維持・発展や、労働者の権利である受給権の保全に支障をきたす恐れがあることから、廃止すること。

12/14 【与党「令和6年度税制改正大綱」(抜粋)】

第一 令和6年度税制改正の基本的考え方
3.経済社会の構造変化を踏まえた税制の見直し

(1) 子育て支援に関する政策税制

子育て世帯は、安全・快適な住宅の確保や、こどもを扶養する者に万が一のことがあった際のリスクへの備えなど、様々なニーズを抱えており、子育て支援を進めるためには、税制においてこうしたニーズを踏まえた措置を講じていく必要がある。そうした観点から、以下の①から③について、「6.扶養控除等の見直し」と併せて行う子育て支援税制として、令和7年度税制改正において以下の方向性で検討し、結論を得る。

①子育て世帯等に対する住宅ローン控除の拡充(詳細省略)

②子育て世帯等に対する住宅リフォーム税制の拡充(詳細省略)

③子育て世帯に対する生命保険料控除の拡充

所得税において、生命保険料控除における新生命保険料に係る一般枠(遺族保障)について、23 歳未満の扶養親族を有する場合には、現行の4万円の適用限度額に対して2万円の上乗せ措置を講ずることとする。

なお、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除及び個人年金保険料控除の合計適用限度額については、実際の適用控除額の平均が限度額を大きく下回っている実態を踏まえ、現行の 12 万円から変更しない。

また、一時払生命保険については、既に資産を一定程度保有している者が利用していると考えられ、万が一のリスクへの備えに対する自助努力への支援という本制度の趣旨と合致しないことから、これを控除の適用対象から除外する。

(2) 今後の個人所得課税のあり方

①私的年金等に関する公平な税制のあり方

働き方やライフコースが多様化する中で、雇用の流動性や経済成長との整合性なども踏まえ、税制が老後の生活や資産形成を左右しない仕組みとしていくことが、豊かな老後生活に向けた安定的な資産形成の助けとなると考えられる。(中略)

私的年金や退職給付のあり方は、個人の生活設計にも密接に関係することなどを十分に踏まえながら、拠出・運用・給付の各段階を通じた適正かつ公平な税負担を確保できる包括的な見直しが求められる。個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入可能年齢の 70 歳への引上げや拠出限度額の引上げについて、令和6年の公的年金の財政検証にあわせて、所要の法制上の措置を講ずるこ とや結論を得るとされていることも踏まえつつ、老後に係る税制について、例えば各種私的年金の共通の非課税拠出枠や従業員それぞれに私的年金等を管理する個人退職年金勘定を設けるといった議論も参考にしながら、あるべき方向性や全体像の共有を深めながら、具体的な案の検討を進めていく。

第三 検討事項

1.年金課税については、少子高齢化が進展し、年金受給者が増大する中で、世代間及び世代内の公平性の確保や、老後を保障する公的年金、公的年金を補完する企業年金を始めとした各種年金制度間のバランス、貯蓄・投資商品に対する課税との関連、給与課税等とのバランス等に留意するとともに、平成 30 年度税制改正の公的年金等控除の見直しの考え方や年金制度改革の方向性、諸外国の例も踏まえつつ、拠出・運用・給付を通じて課税のあり方を総合的に検討する。

12/28 【国民民主党「令和6年度税制改革と財源についての考え方」(抜粋)】

7. 家計の自助努力を支援する「民間(生損保)保険料・医療介護経費控除」

生活を守るための家計の自助努力を支援します。

自助努力を支援・促進するため、生命保険料控除、医療・介護保険料控除、及び損害保険料控除について、各保険料控除の最高限度額を引き上げるとともに、子育てや介護等のライフステージ及び家族構成に合わせた最高限度額の追加的拡充を目指します。

23. 次世代への資産移転と事業承継を支援する「相続税・贈与税改革」

高齢者世代に偏重する金融資産を次世代に移転するために、相続税制の弾力化と贈与税制の改革を進めます。

死亡保険金が遺族の生活資金としての役割を果たしている現状に鑑み、世帯主を亡くした配偶者と子からなる世帯において、死亡保険金の相続税非課税限度額の現行限度額(法定相続人数×500万円)に「配偶者及び配偶者が扶養する未成年者×500万円」を加算することとします。