生保労連(全国生命保険労働組合連合会)は生命保険会社の営業部門・事務部門に働く労働者25万人(19組合)を組織する労働組合です。

トップページ運動方針 2025年度 運動方針組織の強化・拡大

2025年度運動方針

III. 組織の強化・拡大

Ⅲ.組織の強化・拡大」全体に関して、「『組織強化・拡大』の着実な前進に向けた中期取組み方針<2021年1月-2025年8月>」総括を踏まえた次期中期取組み方針を検討・策定し、具体的な取組みを推進する。

1. 各組合の活動・組織強化を支援する

(1) 各組合に対する支援の強化

① 各組合との日常的な連携強化

中央執行委員会、常任執行委員会、営業職員委員会、内勤職員委員会をはじめ、単位組合委員長会議、単位組合書記長会議、単位組合課題別情報交換会、単位組合オルグ、各組合への個別訪問および大会への役員派遣等を通じて、各組合との日常的な情報交換と一層の連携強化をはかる。

諸会議・行事等の開催にあたっては、対面開催を基本に、各組合のニーズや組合員の価値観・生活様式の変化、デジタル化の進展等を踏まえ、柔軟かつ効果的・効率的な運営に努めるとともに、SDGsの観点等から、ペーパーレス運営を基本とする。また、それぞれの会議・行事等の開催目的や参加対象層等に応じた適切なテーマ設定を行うとともに、各組合に対して積極的な参加勧奨を行う。

なお、災害やパンデミックの発生時には、組合員の安全・安心を確保する観点から、各組合および連合・生保協会と連携を取りながら、迅速かつ機動的な取組みを行う。

② 雇用・組織問題を抱える組合への支援強化

雇用問題および組合の組織問題について、各組合が抱える雇用・組織問題に関する課題が多様化・複雑化していることから、当該組合と緊密に連携し、適切な支援・アドバイス等に一層努める。支援等にあたっては、労働組合として的確な対応がはかれるよう、情報提供機能の充実とあわせ、雇用・組織問題全般について幅広い視点から研究・検討を行うなど、支援体制の強化に努める。

また、次期中期取組み方針に基づく取組みの推進とあわせ、各組合固有の課題の解決・実現に向け、引き続き当該組合への個別支援を行う。

あわせて、個人加盟組織への駆け込みや連合の地方連合会への個別相談等について、各組合への情報提供を行うとともに、実際に駆け込みや個別相談があった場合は、当該組合と緊密に連携し的確な対応を実施する。また、生保労連に個別の労働相談が寄せられた際は、当該組合と連携を取りながら適宜対応を行う。

③ ユニオンリーダーの養成と組合間の相互交流

今後の組合活動を担う人材の養成をはかるため、「ユニオンジャンボリー」および「イブニングセミナー」を開催する。

開催にあたっては、生保産業で働く仲間の絆・つながりをより深め、継続的な交流がはかれるよう、各組合間・組合員間の交流・情報交換とネットワーク形成をはかる。

あわせて、ユニオンリーダー養成に向けた支援として、関連団体が主催する研修・セミナーの紹介、および参加勧奨を行う。

また、次期中期取組み方針を踏まえ、各組合の教育体制やニーズ等を把握しつつ、引き続きリーダー養成に向けた諸施策について検討・実施する。

(2) 組合活動における男女共同参画の推進

機関意思決定の場への女性参画を推進し、組合組織の一層の強化をはかるため、次期中期取組み方針に基づき、組合活動における男女共同参画を推進する。

具体的には、次期中期取組み方針で掲げる予定の「到達ガイドライン」の達成に向け、単位組合書記長会議を中心に、各組合が新たに策定する「『組織強化』に関する行動計画」に沿った取組みのフォロー・情報交換・情報提供を行う。

2024年度まで単位組合連絡会として設置してきた「ジェンダー平等推進委員会」については、生保労連における「ジェンダー平等」の取組みの一層の推進をはかるべく、2026年度から常置委員会に位置付けを高める。これに伴い、本年度については、特別委員会として、「常置委員会の新設等に向けた検討委員会」を設置し、常任執行委員会を中心に、今後の運営や具体的な取組みの整理・検討等を行う。加えて、別途、女性中央執行委員からの意見収集や女性中央執行委員間の連携強化等を目的とする機会を設ける。

また、機関意思決定の場へのさらなる女性参画に向けて、引き続き生保労連役員、大会代議員・中央委員等について、可能な限りの女性の選出を要請する。なお、中央執行委員会における審議および生保労連の活動全般に女性の視点を一層反映させるため、引き続き「女性特別中央執行委員」制度を設置・運営する。

加えて、女性のエンパワーメント向上、女性同士のネットワークづくり等をはかるため、女性組合員交流会「いきいきCafe」を同内容にて対面で2回(東京と地方)開催するとともに、「ジェンダー平等推進セミナー」を開催し、ジェンダー平等をめぐる情勢や取組み事例の共有等を通じ、ジェンダー平等に関する課題の共有・取組みの推進に向けた意識の醸成をはかる。

さらに、組合活動への女性参画の積極的な推進をはかり、役員候補者育成につなげるため、生保労連および連合の男女共同参画関連の年間行事(諸会議・セミナー・集会等)への女性参加者を年度始に登録し、年間を通じた積極的な参加勧奨を行う。あわせて、登録者・各組合に対し各種行事の開催内容や男女共同参画に関する情報等を発信し、取組みの推進につなげるため、「いきいきNews」を発行する。

(3) 生保労連の機能強化

チャレンジビジョン2030」で示した「労連運動の3つの方向性」に沿った取組みを着実に実践するとともに、同ビジョンの組織内外への理解浸透に努める。

また、2020年度に確認した「SDGsの視点から見た生保労連の取組みの検証」結果を踏まえ、生保労連の活動全般について、SDGsの観点から継続的にチェックし、必要に応じて活動の見直しをはかる。

なお、生保労連の機能強化に向けては、「2024組織・財政検討委員会」報告を十分に踏まえた各種対応をはかる。

(4) 生保労連・各組合との一層の連携強化に向けた基盤整備

2022年度に導入したサイボウズをはじめとする各種インフラ整備の対応を踏まえ、その効果的・効率的な活用に向け、改めて活用方法の周知・徹底をはかり、生保労連本部役員や各組合との一層の連携強化に努める。

2. 働く仲間との絆・つながりを深める

(1) 生保産業における未組織労働者の組織化(組織拡大の取組み)

生保産業で働くすべての仲間の絆・つながりを深めるために、次期中期取組み方針に基づき、未組織労働者の組織化(組織拡大)を推進する。

具体的には、単位組合書記長会議を中心に、各組合が新たに策定する「『組織拡大』に関する行動計画」に沿った取組みのフォロー・情報交換・情報提供を行う。

また、生保労連として、未組織労働者の組織化に向け、他産別の取組みも参考としつつ、連合とも協力の上、必要に応じて対応を行う。

加えて、オブザーバー加盟である富国生命全国外野倶楽部の2025年10月からの正式加盟に向けた対応を進めるとともに、正式加盟後の丁寧なフォローに努める。

(2) 国内外の働く仲間とのネットワークの強化

① 連合運動への積極的参画

産業別労働組合としての社会的責任を果たしていく観点から、連合諸会議・諸活動への参加、連合事務局・関係団体へのスタッフ派遣等を通じて、連合運動に積極的に参画する。参画にあたっては、金融・保険部門のリーダー産別として、発言力・政策提言力の一層の向上に努めるとともに、生保産業・営業職員への社会的理解の拡大に努める。

加えて、連合運動について各組合・組合員への一層の理解浸透をはかるため、連合のオンラインを活用した諸行事や動画配信の案内を各組合・組合員に積極的に行う等、連合運動に関する効果的な情報提供(連合運動の「見える化」)に努める。

なお、地方連合会との関わりを含めた連合運動への参画のあり方については、「2024組織・財政検討委員会」報告を踏まえ、2026年1月から連合東京の活動に参画することを前提に、順次連携を開始する。また、連合東京以外の地方連合会についても適宜訪問の上、生保労連の組織事情等の理解を求める。

② 他産別・友誼団体との交流

「中連懇話会」「金融四単産情報交換会」「金融商業労組懇談会」等の友誼団体を中心に、他産別と交流・情報交換を行い、生保産業・営業職員の社会的理解拡大や生保労連の政策諸課題の解決、労働諸条件の向上等に努める。

③ 国際交流

UNI」等を通じて、海外の働く仲間との連帯・交流・貢献活動を推進する。ただし、海外への派遣は生保労連として参加する必要性を慎重に検討したうえで判断する。
そのうえで、国際労働運動に参画する意義等については、各組合に対しより丁寧に理解を得ていくとともに、国際会議へ参加する際には可能な範囲で各組合の本部役員等にも参加勧奨を行い、海外の情勢や実情、意義・重要性を体感・共感できる機会を設け、派遣後は生保労連および各組合の諸会議での報告を通じて組織全体への共有を行う。

3. 生保労連・各組合の活動への理解を広める

(1) 活動の「見える化」の推進

生保労連の組織強化の観点から、組合員一人ひとりに対して生保労連活動の内容・考え方の理解浸透をはかるため、各組合と連携し、広報活動のさらなる充実・強化を通じた生保労連活動の「見える化」を積極的に推進する。

具体的には、機関紙「ユニオンネット」について、組合員により興味・関心や親しみを持ってもらえるよう、デザインの刷新をはかり、読者目線に立った読みやすい紙面構成に努めることに加え、アンケートを通じた読者ニーズの把握に取り組む。また、連合運動の「見える化」も意識した紙面づくりに努める。なお、必要に応じて、機動的に別冊・号外を発行する。

「生保労連ホームページ」については、閲覧しやすく親しみやすいデザインへの移行を検討するとともに、掲載内容のメンテナンスを行っていく。あわせて、「生保労連公式X」を活用し、「生保労連ホームページ」の更新情報を組織外へ発信する。

さらに、各組合に向けた「マンスリー労連ニュース」のタイムリーな発信や、「組合員向け生保労連紹介資料」の提供を通じて活動内容の理解促進をはかるとともに、組合員に対しては「生命保険U&Uネットワーク」や「くらしと生命保険を語る会」等で直接生保労連の活動紹介を行う。

また、公式キャラクター「ぱおん」の効果的な活用方法を検討するなど、様々な方面から生保労連活動の「見える化」を一層推進する。

加えて、「広報担当者会議」を開催し、各組合と生保労連の広報活動をより効果的にするための情報交換や広報担当者のスキルアップに努め、広報活動の充実・強化につなげる。