シャンシャンとメーデーの意外なつながり
2018年2月27日
こんにちは。労働局と政策局を担当している鈴木と申します。
みなさんは、労働者の祭典「メ―デー」がいつ、どこで、何を目的として始まったのかご存知ですか。ふだん何気に耳にしていたり、参加しているイベントも、そのルーツを辿ってみると、意外な事実がわかったりします。
そこで今回は、その日が近くなっている「国際女性デー(3月8日)」と「メーデー(5月1日)」を取り上げ、これらのルーツを少しだけご紹介したいと思います。
<3.8国際女性デー>
1857年にニューヨークで起きた工場火災で多くの女性が亡くなったのを受け、3月8日に女性たちによって低賃金や長時間労働に抗議する集会が開かれたのが起源です。当時の女性の置かれた状況がそうさせたのでしょうが、とても勇気のいる行動だったことは想像できます。女性の力おそるべしですね。
その後、国連において3月8日は「女性の権利と平等のための記念日」と位置づけられ、世界各国に広がりました。日本では、1923年に東京で集会が開かれたのが始まりと言われています。
国際女性デーは、賃金・労働条件の向上を表す「パン」と、女性の尊厳、人権の確保を表す「バラ」をシンボルにしています。当日、街行く人にバラを配るのも、こうした意味があるんですね。
<5.1メーデー>
1886年5月1日、アメリカのシカゴで、1日12~14時間労働が当たり前だった時代に、労働組合が8時間労働制を要求してストライキをしたのが直接の起源です。その時のスローガンは、「最初の8時間は仕事のために、次の8時間は休息のために、残りの8時間は自分たちのために」でした。
日本での最初のメーデーは、それから34年後の1920年、アメリカと同様に8時間労働制などがテーマでした。開催場所はなんと上野公園(!)。シャンシャンで賑わっている上野公園が日本のメーデー発祥の地だとは意外ですよね。
日にちは、日曜日以外だと人が集まりにくいという理由で、1日ではなく日曜日の2日に開催されたそうです。現在も、連休の最中では人が集まりにくいという理由で、連合メーデーは1日ではなくゴールデン・ウィーク初日に開催されていますが、当時とはだいぶ事情や背景が違いますね。
これらのイベントにご参加される方は、こんなことを頭の片隅に置いていただくと、少し違った光景になるかもしれませんよ。
トラックバックする
トラックバック用URL: