今年は何冊の本を読みましたか?
2022年4月15日
みなさん、こんにちは。 生保労連副委員長として4年目を迎えました宮内です。 ゴールデンウイークも近づき、みなさん、色々な予定を立てていらっしゃることかと思います。
今年に入ってからというもの、新型コロナウイルスの感染再拡大やウクライナ情勢、福島県沖での地震発生など、人々の心を不安にさせることが続いていますので、是非ともこの連休で心身共にリフレッシュしていただきたいと思います。 とはいえ、私自身は遠方に出かける予定もなく、家の近くをサイクリングするか、先日買ったばかりの電気圧力鍋で料理を作るか、読書に時間を充てることになるかと思いますが、中でも読書とその時間は普段から大切にしております。そこで今回は、最近読んだ本のうち、2冊ほど紹介させていただきたいと思います。
ひとつは「パーパス・ドリブンな組織のつくり方」(著者:永井 恒男・後藤 照典/出版社:日本能率協会マネジメントセンター)です。 パーパス経営については以前より興味はあったのですが、今年の1月、生保労連の中央委員会後に開催された、名和教授のご講演を拝聴し、あらためてパーパス経営の初歩的な考え方とともに、より深く内容を知りたいと考え、手に取った本がこの本でした。
この本では、「自社の存在価値や社会的意義を探求する経営」を「パーパス・ドリブン・経営」とし、パーパスの策定とその実装について、多くの企業における具体的な事例を紹介しながら丁寧に解説されており、理解しやすく、実践的な内容でした。 中でも、本来パーパスは策定するものではなく、すべての組織においてパーパスは既にあるものとして「発見」すること、パーパスに触れて社員の心が動く「共鳴」が起こり、社員や経営メンバーがパーパスに基づいて日々の仕事を行っている状態である「実装」に至る、パーパス・ドリブン・経営のステップについては理解が深まったと思います。
また、パーパス経営については企業だけでなく、私たち労働組合という組織の活動にも、様々な形で活かしていけるのではないかと感じました。 ただし、普段はこのようなビジネス本よりも、私はもっぱら小説を好んで読んでいます。ジャンルも推理小説、経済小説、歴史小説等と様々です。 そこでもう1冊、簡単にご紹介させていただきます。
「塞王の楯」(著者:今村翔吾/出版社:集英社)です。 こちらは戦国小説となり、第166回直木賞の受賞作です。 関ヶ原の戦いの前哨戦となる「大津城の戦い」が舞台となっています。 「最強の楯」である城の石垣によって戦を無くすことができると考えた石垣作りの職人集団である穴太衆(あのうしゅう)の主人公と、「至高の矛」である鉄砲を作ることこそ、戦の抑止力になると信じる鉄砲作りの職人集団である、国友衆に属するライバルとの対決を描いた作品です。 本冊は、560ページとかなりのボリュームがありますので、最初は少し躊躇しましたが、読み始めるとその世界に一気に入ることができ、2日で読むことができました。 また、単に歴史小説というだけでなく、リーダーシップや自身の仕事をやりきるということをあらためて考えさせてくれる本でもありました。 是非読んでほしい一冊です。
読書にはストレス解消や、場面を想像しながら物語を楽しむというだけでなく、創造力が磨かれたり、仕事や日常のヒントをもらえたり、ほかにも読解力が高まる、ボキャブラリーが増える等々、読書によるメリットは数多くあると思いますし、さらには記憶力や集中力が向上し、長生きにもつながるともいわれています。 大型連休を前にして、お出かけを予定されている方も多くいらっしゃると思いますが、読書の時間を少し作ってみてはいかがでしょうか。